
HOSHINOKO DAYORI
星の子だより
切迫早産で生まれた赤ちゃんのヘルメット治療体験談

お住まい:熊本市
ゆがみレベル :短頭Lv 1、 斜頭Lv 4
開始月齢 : 5ヵ月
治療期間: 6ヵ月

とても大変でもう二度としたくない。けれど、また同じ状況なら迷わず治療します。治療決断までは、みなさんと同じく「真夏装着の負担」、「熊本と北九州の距離」にもちろん悩み、親のエゴなのか葛藤もありました。
産後3日目、左側の頭がペタンと平らな事が気になり始めました。自宅に戻ってからも左ばかり向いて寝ており、1週間後からはバスタオルで体ごと右を向かせようとしましたが、あっという間に元の体勢に戻っていました。新生児なのにしっかり動けるんだとビックリしたのを覚えています。産まれてすぐ頭の形が気になったのは、切迫早産で予定日1ヶ月半前には赤ちゃんが下りてきて骨盤に嵌ったような状態だったことがあったからだと思います。
頭の形について助産師さんや先輩ママと話しても「みんなそうだよ」「うつ伏せするようになれば」「よく寝る子でしょ」「私の子は治らなかった」と、モヤモヤは消えませんでした。我が子の事だから心配で大きく変形して見えるだけなのではと思い、専門家に「お母さん、気にしすぎですよ!」の言葉を貰ってスッキリしたいと福岡大学病院の受診を決めました。
しかし、結果は重度の斜頭。「中度程度の変形だろう。肌の負担や移動距離を考え、中度程度であれば治療はしない」と夫婦で決めての受診だった為、重度と聞かされてもその場で即決はできませんでした。日本では保険適用外、病気と判断されていない治療を、肌に必ず負担が起こるであろう今年の猛暑にする必要があるのか、親のエゴではないのか、とにかく悩みました。そんな中で、「一緒にヘルメット治療を頑張る」、「一緒に泳げるように練習する」事は、同じではないかと思うようになりました。親のエゴでもいい、やらないで後悔するよりやって後悔しよう、将来笑って子どもとスターバンド写真を見よう、そう思い治療する事にしました。
髪の毛が薄いこともあり、真夏はやはり肌トラブルに悩まされ、一日に何度もミニ休憩を取っていました。スターバンドのお手入れの時間がなければ、もっと娘と触れ合えるのにと後悔した事もあります。しかし、外出時には子どもから「赤ちゃんマンいるよ」と笑顔で手を振られたり、おばあちゃんから「病気ですか?」と聞かれ「頭の形を整えていて、歯の矯正みたいなものです」と話したり、何もなければ通り過ぎる人たちとの話題にもなり、今日はなんて話しかけられるかなと、楽しみの1つでもありました。
卒業時の頭の形は標準値、結果にも満足しています。しかし結果よりも、いつ治るのか分からない漠然とした不安ではなく、娘と一緒に最後までやりきれた事をとても嬉しく思っています。スターバンドが自然と子育ての一部にもなっていて、北九州へ通うこともなくなったのが寂しく感じるくらいです。次が無い事を願いますが、また同じ状況なら迷わずまずは治療の相談をします。有薗製作所の松岡さん、長くて短い半年間、本当にお世話になりました。
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