STARBAND BLOG
スターバンドブログ

赤ちゃんが泣き止まない、なかなか眠らないとお悩みなら、育児におしゃぶりを取り入れてみるのもいいかもしれません。しかし、おしゃぶりにはメリットだけでなくデメリットもあります。
本記事では、おしゃぶりの効果や気をつけたいポイントを詳しく紹介します。
赤ちゃんにおしゃぶりを与えるメリット

赤ちゃんにおしゃぶりを与えることで、赤ちゃんの気持ちが落ち着くといったメリットがあります。まずは、育児におしゃぶりを取り入れるメリットを解説します。
乳児突然死症候群(SIDS:Sudden Infant Death Syndrome)のリスク低減
アメリカ小児科学会(AAP:American Academy of Pediatrics)が、睡眠安全ガイドラインで就寝時のおしゃぶりを使用することでSIDSのリスクを低減するとされています。
なお母乳育児が確立する生後4週目までは乳首とおしゃぶりの違いに混乱(乳頭混乱といいます)するので開始時期に注意してください。
また窒息のリスクとなる”紐やリボンでのお首への装着”は禁止されてください。
寝付きが良くなる
赤ちゃんの寝付きが良くなることです。赤ちゃんにはママのおっぱいを吸うための吸啜(きゅうてつ)反射という本能があります。赤ちゃんは、お腹が空いていなくても何かを吸いたいという本能がありますので、おしゃぶりを吸って落ち着いた気持ちになった赤ちゃんは、いつの間にか寝てしまうことも多いです。眠いのにうまく眠れないことは大きなストレスになりますので、赤ちゃんの寝かしつけに役立つ点は、おしゃぶりの大きなメリットと言えます。
おしゃぶりはこの吸啜反射の欲求を一時的に満たしてくれるアイテムですが、赤ちゃんが寝ているときにはおしゃぶりを外すようにしましょう。口から外れてもSIDSへの効果は持続すると考えられます。
ぐずりが減って、ママやパパのストレス軽減に
赤ちゃんのぐずりが減って、ママやパパのストレス軽減につながります。前述のとおり、おしゃぶりには赤ちゃんの吸啜反射の欲求を満たす効果があります。赤ちゃんはおしゃぶりに吸い付くと気持ちが落ち着きやすくなるため、ぐずったり大泣きしたりすることが少なくなります。
赤ちゃんが長い間ぐずっていたり泣いていたりして、ママやパパにストレスがかかってしまうこともあるでしょう。おしゃぶりを使うことで赤ちゃんが泣き止んで落ち着いてくれれば、ママやパパの精神的な負担の軽減につながります。
医療機関での処置中の痛みの緩和効果
予防接種や採血などの痛みや不安を和らげる効果があるとされています。赤ちゃんに声掛けをしたりし注意を逸らしながら実施することも一案です。
赤ちゃんにおしゃぶりを与えるデメリット

おしゃぶりにはいくつものメリットがありましたが、一方で以下のようなデメリットもあります。赤ちゃんにおしゃぶりを与えるときには、デメリットについても十分理解しておくことが大切です。
歯並び・噛み合わせへの影響
頻繁におしゃぶりを使用していると歯並びが悪くなるおそれがあります。生えたての赤ちゃんの歯は柔らかく、おしゃぶりに吸い付く動作が続くと次第に上の歯が前に、下の歯が奥に押されてしまう(歯列不正)ことがあります。この状態が続くと、上下の歯が噛み合わなくなり、口がうまく閉じられなくなります(開咬障害)。いわゆるスキッパです。
また乳臼歯(奥歯)の合わさりの異常のリスクもあります。将来のその奥に将来生える「6歳臼歯(第一大臼歯)」の生える位置を決める土台ですので、顎の成長や発音への影響が危惧されます。
噛み合わせの異常は2歳頃までに使用を中止すれば発育とともに改善されますので、このおしゃぶりの害は乳臼歯が生え揃い、開咬や乳臼歯交差咬合などの噛み合わせの異常が存続しやすくなる2歳半から3歳過ぎになっても使用している場合といえます。
触れ合いの時間が減る可能性がある
赤ちゃんとの触れ合いの時間が減る可能性があることです。おしゃぶりがあれば赤ちゃんは泣き止みやすくなります。また、寝かしつけをしなくても自然に寝てくれるようになるかもしれません。しかし、おしゃぶりに頼りすぎると赤ちゃんを抱っこしたり添い寝したりする機会が減ってしまいます。赤ちゃんが泣くのは、周囲に対して何かを訴えたいからです。赤ちゃんが何を訴えたいのか、なぜ泣いているのかを考えてあげることが大切です。子どもがどうして泣いているのかを考えないで使用するとあやすのが減る、ことば掛けが減る、ふれあいが減る、発語の機会が減るなどが考慮されます。
生後5-6ヶ月以降の乳児はなんでも口ヘもっていってしゃぶる。これは目と手の協調運動の学習とともに、いろいろのものをしゃぶって形や味、性状を学習しています。
おしゃぶりを使用していると手で掴んでも口ヘ持っていくことができず、このような学習の機会が奪われることになります。保護者の方々の働きかけに対する声出しや、自分からの声出しもできない可能性があります。おしゃぶりは一度使用すると長時間にわたり使用する傾向がありますので、発達に必要なこのような機会が失われることが気になりますね。
一方、おしゃぶりが、愛着形成を阻害するという意見についての学問的根拠はありませんので、上手に使用しましょう。
中耳炎のリスク増加
特に生後6ヶ月以上で急性中耳炎にかかるリスクが増加するとの報告があります。
使用間違いによる窒息の危険性
紐やリボンで首にかけないようにしてください。また繋ぎ目のないおしゃぶりをお選び下さい。細菌の繁殖の防止効果も上がります。
おしゃぶりの使用方法に注意しながら上手に取り入れよう
おしゃぶりを使えば、ママやパパのストレスの軽減にもつながります。しかし、おしゃぶりを使いすぎると赤ちゃんに悪影響が出る可能性もあるため、メリットだけでなくデメリットも十分に把握しておくことが重要です。
発語やことばを覚える1歳過ぎになったら、おしゃぶりのフォルダーを外して、常時使用しないようにしてください。遅くとも2歳半までに使用を中止するようにしましょう。
おしゃぶりを使用している間も、声かけや一緒に遊ぶなどの子どもとのふれあいを大切にして、子どもがして欲しいことや、したいことを満足させるように心がけてください。
4歳以降になってもおしゃぶりが取れない場合は、情緒的な面を考慮してかかりつけの小児科医に相談することをお勧めします。
AHS Japan Corporationでは頭の形を測定する際、赤ちゃんが暴れすぎると時間がかかってしまう場合があります。おしゃぶりが好きなあかちゃんは、落ち着かせるために一時的に使用いただくこともあるかもしれません。おしゃぶりによるメリット、デメリットをしっかり確認して適切にしようしましょう。
かただ小児科クリニック 院長 医学博士
【経歴】
慶応義塾大学病院小児科で初期研修後同大学勤務・東京都立清瀬小児病院(小児循環器・小児麻酔:現東京都立小児総合医療センター)・他慶應小児科関連病院勤務
【講師・委員】
獨協医科大学越谷病院小児科講師・埼玉県立大学看護学科非常勤講師・チャイルドシート検討会委員(日本小児保健協会)ほか歴任
【学会等】
日本小児科学会・日本渡航学会(認定医)・日本小児東洋医学会、日本小児心身症医学会会員ほか
あとでじっくり読む・シェアする